公益財団法人 日本呼吸器財団:呼吸器疾患の病態解明・研究推進、啓発活動


公益財団法人 日本呼吸器財団
令和3年度研究助成のご報告

Mieap液滴によるミトコンドリア恒常性維持のCOPD病態への関与(カルジオリピンとの関連性も含めて)

研究代表者 東京慈恵会医科大学 呼吸器内科・教授 荒屋 潤 先生

受賞コメント

慢性閉塞性肺疾患(COPD)病態における細胞老化の亢進に、ミトコンドリア障害が関与すると考えられています。p53誘導性タンパク質であるMieapは、液滴を形成する天然変性タンパク質です。液滴とはタンパク質が細胞の局所に高濃度に濃縮して、液―液相分離により区画される領域のことで、脂質2重膜の仕切りがないため水分子や溶質が原則自由に通過できます。液滴では特定の基質と酵素が濃縮し、それらの結合や酵素反応が効率よく起こるための区画となっており、「膜のないオルガネラ」と理解されています。Mieap液滴は傷害ミトコンドリアで誘導され、ミトコンドリア固有のリン脂質であるカルジオリピン代謝の制御によりミトコンドリア品質管理を担う可能性があります。COPD病態におけるMieap液滴の役割を、ミトコンドリアの恒常性維持及び細胞老化制御の点から検討を行い、病態解明に加えて新たな治療法開発の手がかりが得られるような研究を行いたいと考えております。

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