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研究者 大阪大学医学部 呼吸器/免疫内科・特任助教 川﨑 貴裕 先生
ワクチンの普及や治療薬開発をもってしても、いまだに新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は全世界で蔓延し、医療現場のひっ迫状況は深刻です。COVID-19患者の大半は軽症で収束するので、重症化を事前に予測できる診断マーカーがあれば、重症予備群に注力した経過観察が可能となり、限られた医療資源を有効活用できます。近年、次世代シークエンサーや質量分析器などの技術の飛躍的な進歩により、ゲノム・エピゲノム・トランスクリプトーム・プロテオーム・メタボロームなどの網羅的解析(オミクス)によるビッグデータから生命現象の全体像を捉える試みが盛んになってきています。そこで本研究では、そのようなマルチオミクスを活用してCOVID-19肺炎重症化のメカニズムに迫り、重症化予測に有用な画期的バイオマーカー探索および病態解明に挑戦していきたいと考えております。