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研究代表者 東京大学医学部附属病院・呼吸器内科 助教 三上 優 先生
肺は気道上皮細胞・線維芽細胞・肺胞上皮細胞・血管内皮細胞・平滑筋細胞などの、多様な細胞種で構成される臓器です。特に重度の間質性肺炎、COPD、嚢胞性肺疾患、気管支拡張症などの病態が進行する場合、肺移植が必要となることがあります。こうした肺疾患のメカニズムを理解するために、患者由来の細胞を用いた研究が極めて有益であると考えています。最近のシングルセルRNAシーケンス技術の進歩により、異なる細胞種は遺伝子発現パターンが異なることが明らかになってきました。このことから、単一の細胞種に焦点を当てるだけでは十分ではない可能性があります。本研究では、肺移植で摘出された疾患肺から細胞を分離し、複数の細胞種の共培養実験系を確立することを目指しています。これにより、疾患肺における複数の細胞の相互作用や機能を詳細に解析することできると考えています。