公益財団法人 日本呼吸器財団:呼吸器疾患の病態解明・研究推進、啓発活動


公益財団法人 日本呼吸器財団
令和4年度研究助成のご報告

線毛機能障害に着目した肥満における新型コロナウイルス感染症の重症化機序の解明

研究代表者 浜松医科大学・内科学第二講座助教 藤澤 朋幸 先生

受賞コメント

全世界で猛威を振るう新型コロナウイルス感染症(COVID-19)において,肥満は極めて重要な重症化リスク因子となるため、その機序を見出して重症化の制御法を開発することは臨床的に大きな課題です.気道の線毛輸送系は,侵入した病原体を体外に排出する機構で,呼吸器感染症に対する第一線の生体防御を担います.私達はこれまで、インフルエンザウイルス感染は気道の線毛運動を促進することを見出し報告しました。本研究では,この“線毛輸送系”に着目して、肥満に起因する線毛機能障害とそれ基づくCOVID-19重症化機序を解明することを目的とします.肥満マウスを用いて気管線毛の超微細構造の変化を解析し、さらに肥満によるSARS-CoV2感染時の線毛機能応答の減弱機序を明らかにします.“肥満による線毛機能障害”という独創的な視点から、肥満患者におけるCOVID-19重症化のメカニズムを明らかにしたいと考えています.

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